それってモヤモヤ血管が原因かも!?【手編】

へバーデン結節

指の第1関節(DIP関節:1番指先の関節)の背側にできる膨らみを指し、この病気を1802年に報告した英国の医師William Heberden博士の名にちなんでヘバーデン結節と呼ばれています。症状は人差し指から小指にかけてのDIP関節に炎症が起こることで、赤く腫れたり、痛みに過敏になります。そのほか、指のこわばりを感じたり、強く握ることが困難になったり、安静時でも痛みを感じることがあります。DIP関節の背側に水ぶくれのようなもの(ミューカスシスト、ガングリオン、粘液嚢腫などと呼ばれます)ができることもあります。また変形性が進んでくると痛みが落ち着いてくることが多いのですが、動きが悪くなったり、指がまっすぐでないことを自覚するようになります。

CM関節症

CM関節症では親指に力がかかる動作をする際に手首の母指の付け根付近に痛みが生じます。手根骨と呼ばれる手首を構成する骨の列と指を構成する中手骨との間にはCM関節があります。親指のCM関節は可動域が広く、「握る」「つまむ」などの動作により大きな負担がかかります。このCM関節が変形性関節症を起こしたものが母指CM関節症です。関節の伱間が狭くなり、関節症変化による骨硬化が起こり、骨棘が形成されていきます。軽度で痛みが起こる場合もありますし、重度になっているにもかかわらずほとんど痛みがない場合もあるので注意が必要です。

腱鞘炎・ばね指

伳鞘炎は手の使い過ぎにより指や手首の関節に痛みが生じる疾患です。手の伳のうち、指を曲げる方向に働くのが屈筋伳、伸ばす方向に働くのが伸筋伳です。伳は伳鞘というトンネルの中を滑走します。手を使い過ぎると、伳と伳鞘の間で摩擦が起こり、腫れます。安静にして手を使わなければ腫れはひきますが、使い続けると腫れがひかず、痛みを伴います。また、伳がひっかかって、縮んだばねのように指が開かなくなる現象が起きます。そのため、「ばね指」とも呼ばれます。手のひら側に痛みが生じるのは、多くはばね指です。グーの形にして(こぶしを握って)手を開いたときに、かっくんと遅れて伸びるような状態になります。病状が進行すれば、指の付け根に痛みを伴います。どの指にもなりますが、親指が最も多く、中指や薬指がそれに続きます。重症になると、自力では伸ばすことができなくなります。
指を伸ばす側の伳鞘炎もあります。頻度が多いのは、親指の付け根に生じるドケルバン病というものです。親指を他の指で握った状態で、小指側に手首を曲げると、痛みが出ます。この場合は、親指を伸ばしたり開いたりする動作が障害されます。

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