治 療 実 例

高齢だからとあきらめずに治療を決断した両肩の痛み

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

半年前から右肩後方の痛みや体動時痛がありましたが、増悪してきたため整形外科を受診したところ偽痛風の診断で入院することとなりました。ステロイド点滴にて痛みがやや軽減されたものの、辛い状態が続いていました。同じ頃に腰痛が生じ、検査を受けたところ、第一腰椎圧迫骨折および腰部脊柱管狭窄症と診断されました。ブロック注射を受けることで左大腿の痛みは改善し退院(3週間の入院)したもののその後数日で腰痛は再燃しました。高齢ではありますが、詩吟や詩舞を教えるなどされており、お仕事への強い復帰希望があるため、ご家族のすすめで当院を受診されました。尚、悪性リンパ腫に対する抗がん剤治療の既往がありました。

診察時の所見

腰の痛みもありましたが、とにかく肩の痛みが強くてどうにかしてほしいとのことでした。両肩とも高度の可動域制限があり、エコーでは特に上腕二頭筋長頭腱周囲に水がたまっていたほか、棘上筋腱などの腱板断裂を認めました。左にも認められましたが、右の方がより強い炎症をともなっていました。一方、首の可動域制限が非常に高度で、まさしく首が回らない状態でした。腱板炎、腱板断裂をともなう右肩優位の両側肩関節周囲炎および、重症首肩こりと判断し痛みのカテーテル治療(運動器EVT)を受けていただきました。

治療の所見

腰痛もありましたので、長時間の仰臥位が困難であり出来る限り速やかに治療を行いました。写真は首のモヤモヤ血管を示しています。治療後は造影上速やかに消失しました。また、腰痛に対しては注射治療を行いました。

治療後の経過

治療後1週間くらいからよくなってきて、2週間後の時点で左肩の痛みは消失しました。ご家族の方からみても歩き方がよくなり、活力がでてきたように感じると言われました。2ヶ月の時点で、なんと、肩の痛みはほとんどなくなりました。腰痛が残っていましたが、カテーテル治療を要するほどではなく首肩の症状改善とともに、腰痛に関しても痛みが軽減されていました。腰痛は心理的・社会的因子などの影響を受けることが知られており、ストレスが強い時期には実際の炎症以上に痛みを強く感じておられたのだと思います。最も痛みが強い部位の症状改善とともに、腰痛が軽減されることはしばしば経験されます。まだまだとてもお元気な方であり、詩吟や詩舞にしっかりと打ち込んでいただけるよう引き続きサポートしています。この方のように、ご高齢だからとあきらめる必要はありません。治す方法があるということを多くの方々に知っていただきたいと思います。

腱板疾患の詳しい病状説明はこちら

 
 

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