治 療 実 例

TFCC損傷と診断されたが、尺側手根伸筋腱損傷および腱鞘炎が原因であった手首小指側の痛み

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

7か月前から、スノーボードで手をついたのがきっかけで左手首の小指側の痛みを感じていました。TFCC損傷と診断され安静にて様子をみるように言われましたがいっこうに改善しませんでした。特に、左手をついたり、なんらかの手作業を行っているときに痛みが出る状態でした。モヤモヤ血管治療のことを知り当院を受診されました。

診察時の所見

圧痛はみられず、動作時の痛みが主でした。前医でTFCC損傷と診断されているとのことでしたが、MRIを受けたわけではないとのことでしたので、重症度の評価も含めてMRIを受けていただきました。結果、TFCC損傷はわずかにみられるのみで、主因は尺側手根伸筋腱損傷および腱鞘炎であり、さらに尺骨遠位端の変性所見を認めることから手関節の炎症も示唆されました。モヤモヤ血管の関与は明らかでしたので、運動器カテーテル治療(運動器EVT)を受けていただきました。

治療の所見

尺骨動脈および骨間動脈から選択的血管造影を行ったところ、疼痛部位、MRIでの高信号部位(白く光っていた部位)に一致して、濃染像としてモヤモヤ血管が著明に描出されました。治療後は画像上速やかに消失しました。

治療後の経過

2週間ほどで痛みは消失しました。治療部位よりもやや遠位(指側)にわずかに痛みを感じていましたが、その後も順調に経過され3ヶ月の時点でも日常生活では痛みを感じないとのことでした。現在半年近く経ちますが、再発なく経過しています。手首の小指側の痛みというと、TFCC損傷が代表的であり、そのように診断されがちですが、腱炎・腱鞘炎や、尺骨突き上げ症候群であったり、同疾患を合併していることもあります。正しく診断するためには、レントゲン検査のほかMRI検査を受けていただくとよいです。但し、モヤモヤ血管に対する運動器カテーテル治療を行う場合は、どの疾患であっても炎症をともなうものであれば有効であり、実際の治療方法もほぼ同様となります。血管の分布に沿って治療が可能だからこそ為せる技ですね。

TFCC損傷の詳しい病状説明はこちら

 

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