治 療 実 例

プロバレエダンサーに生じたアキレス腱付着部症

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

プロのクラシックバレエダンサーの方です。2ヶ月前からしゃがんだり立ったりする動作、ジャンプ前の踏切の際にアキレス腱に痛みが出ていました。注射治療およびリハビリを続けていましたが改善しないため当院を受診されました。

診察時の所見

エコー検査では、アキレス腱の踵とのつなぎ目周囲が腫れていて一部低エコー領域をともなっていた(黒く見える)ほか、周囲に水が溜まっていました。また、病的新生血管(モヤモヤ血管)を反映した異常血流信号が周囲に散見されました(写真①)。典型的なアキレス腱付着部症の所見でした。幸い、炎症は強いものの組織損傷は軽微にとどまっていました。アキレス腱炎に対する微細動脈塞栓術(運動器カテーテル治療)の効果は明らかですから、同治療を受けていただきました。

治療の所見

血管造影を行うと、アキレス腱付着部に一致して、モヤモヤ血管が濃染像として確認されました。治療後は画像上速やかに消失しました。

治療後の経過

治療当日から痛みは改善し、2週間後の診察時に痛みは消失していました。階段昇降も問題ありませんでした。治療後2ヶ月時点でも順調に経過されていて、本格的なバレエの動きは控えていただいていましたが、ウォーキングや筋力トレーニングなどは続けておりそれによる痛みはありませんでした。診察時にかなり強く患部を抑えてもまったく圧痛は生じなくなっていました。本格的な復帰を目指して、専門のスポーツクリニックでのリハビリを開始しました。ふくらはぎがかなり硬くなっているためしばらく週に1回のリハビリを続けることをすすめられました。当院の定期診察は治療後3ヶ月で一旦終了となりましたが、7ヶ月時点でご連絡をいただいた際に、5ヶ月時点からジャンプもしているが痛みなく順調とご報告いただきました。これからリフトなど、より負担の大きい動作にチャレンジしていかれる予定です。バレエは、局所における急激な負荷がかかる動作を伴いますので、一旦治った後の再発が心配されますが、自身の身体をよく理解しながら、慎重に復帰の道を着実に歩まれたのでいまのところ再発なく順調に経過されています。幸い組織損傷は軽度にとどまっており、これからも存分にご活躍されることを期待しています。

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