治 療 実 例

【80代:女性】難病指定の間質性膀胱炎(ハンナ型)による耐え難い痛み

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

3年前に間質性膀胱炎を発症しました。四六時中尿意があり、強い尿意を感じた際にトイレに行っても尿が出るまで数時間かかり、その間ずっと痛みがあるため夜間ほとんど眠れないことのほか、時折たまらない痛みに襲われることなどで大変辛い毎日を過ごしていました。3ヶ月前に膀胱拡張術を受けましたが1週間で症状が戻りました。泌尿器科では再度の水圧拡張術をすすめられましたが、痛い思いをして受けたのに1週間で戻ってしまったため希望しませんでした。なんとか少しでも症状が緩和されるならと願い当院にご相談いただきました。 *尚、3年前から糖尿病の内服治療を受けていました

診察時の所見

間質性膀胱炎については当院で診断をするということはなく、泌尿器科で確定診断を受けている必要があります。一般にその他の疾患を除外するため尿検査、尿細胞診検査、腹部超音波検査、尿流量検査および残尿量測定、MRI検査などが検討されますが、確定診断には膀胱鏡検査が重要です。これにより膀胱粘膜の状態を確認するわけですが、ハンナ病変と呼ばれる特徴的な所見が確認されれば、間質性膀胱炎(ハンナ型)と診断されます。我々の経験では、ハンナ型は特に微細動脈塞栓術の有効性が高いと考えていますが、難病に指定されているほどの難しい病気であり一筋縄ではいきません。高度の慢性的な睡眠障害やうつ状態に陥っていることも稀ではなくそのことも症状の改善を難しくします。治療の有効率について他疾患ほどは見込めないこと、有効な場合でも一定の症状は残る可能性があること、治療後も再発のリスクがあることなどを十分ご理解いただいたうえで微細動脈塞栓術(運動器カテーテル治療)を受けていただきました。

治療の所見

膀胱動脈造影および内陰部動脈造影にてそれぞれモヤモヤ血管(病的新生血管を反映)が造影剤の濃染像として描出されました。治療後は画像上速やかに消失しました。尚、微細動脈塞栓術を行っている際は一定の痛みが出ることがあり再現痛と呼んでいますが、特に内陰部動脈治療中の痛みが普段の痛みに近く、膀胱動脈治療後は張った感じがすると言われました。

治療後の経過

治療後1週間を過ぎた頃から楽になってきました。四六時中の辛い尿意がおさまり、尿意があって出ないときでも1時間ほどで尿が出て痛みがおさまるようになりました。治療後1ヶ月、残尿感がなくなりました。いつも尿をした後に不快感が残っていてまたトイレに行きたいような感覚がありましたが、それがなくなり相当ストレスが減りました。2-3時間に1回尿意で起きるものの、尿意による苦痛が出るのは週に1回程度になりました。トイレに行った際も10分ほどで出るようになりその際の苦痛の程度も3-4割減りました。その後も問題なく過ごしておられ、半月に1回あったたまらなく痛くなるような痛みは治療後一度もないということです。前述のように一定の症状は残っているわけですが、ご本人にとっては元の耐え難い痛みからするとずいぶん楽になったとのことで満足しておられました。

間質性膀胱炎の詳しい病状説明はこちら

 
 

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