令和の痛み治療【CM関節症】

CM関節症とはなんですか?

母指は親指のことで、CM関節症では親指に力がかかる動作をする際に手首の母指の付け根付近に痛みが生じます。手根骨と呼ばれる手首を構成する骨の列と指を構成する中手骨との間にはCM関節があります。親指のCM関節は可動域が広く、「握る」「つまむ」などの動作により大きな負担がかかります。このCM関節が変形性関節症を起こしたものが母指CM関節症です。

CM関節症の症状はどのようなものですか?

CM関節には指先の10倍以上の力が加わるので、よくある症状として
・ペットボトルのキャップを開ける。
・洗濯バサミや爪切りをつまむ。
・ビンのフタを開ける。
・手をついて立ち上がる。
といった動作で痛みが出やすいです。CM関節症の症状は、利き手でない方に多いとされています。”右利きなのに、何で左が痛いの?”と質問されることがありますが、不思議なことではないのです。

CM関節症を発症しやすい人ってどんな人ですか?

更年期以降(40代~70代)の女性に多く発症します。CM関節症は、他の変形性関節症と同様で圧倒的に女性の罹患が多くなっています。特に、更年期以降は加齢による老化現象として、関節軟骨がすり減りやすく、関節の炎症を起こしやすくなります。

CM関節症の原因はなんですか?

CM関節症の発症は、加齢、負荷の蓄積、女性ホルモンの影響など様々な要因が関与しているとされています。

1.加齢・老化
加齢によって、骨の新陳代謝の低下が起こるため、関節軟骨のすり減りが起こりやすくなります。趣味などでよく手を使う人だけでなく、特に何もしていない人でも発症することもあります。

2.親指への負担蓄積
普段意識することはないかもしれませんが、私たちは飲んだり、食べたり、着たり、脱いだりと、手の親指を使った「掴む」「握る」動作を1日に何度となく行い、生活しています。「母指CM関節症」の原因は、そんな親指の付け根の関節に関節の柔軟さを超えた負荷がかかり続けた結果とされています。特に、更年期頃の女性は、日常生活の中で長年にわたって家事を行っている人も多く、日々生活の中で、予想以上に手を酷使していて、いつの間にか負担が蓄積していることも多いのです。

3.女性ホルモンの減少
女性に多い理由に、“女性ホルモン”が関係しています。更年期の時期には、卵胞ホルモンとも呼ばれる「エストロゲン」が閉経に伴い、減少していきます。エストロゲンは、女性らしい体つきを作る以外にも、腱や関節を柔軟に保つという作用を持っているため、減少することは関節の炎症を起こしやすくなる原因になります。

CM関節症の治療方法はどのようなものがありますか?

薬物療法:NSDAIDsと呼ばれる消炎鎮痛剤、また痛み止めが用いられることがあります。あくまでも痛みを抑えるための対症療法の要素が大きいです。また関節注入も行われることがあり、比較的長時間効果のあるステロイド製剤が使われることがありますが、痛みがぶり返す可能性もあります。
装具療法:簡単な装具(サポーター)も使用されることがあります。母指CM関節を休ませること、動作時の正しいポジションを保つこと、痛みを軽減させることなどの目的で用います。これらとは別に、近年注目されている運動器カテーテル治療という方法があります。痛みを長引かせている微細な病的新生血管(いわゆるモヤモヤ血管)に直接アプローチする方法です。通常の治療で良くならない場合、あるいはとにかく早く楽になりたい方は検討されるとよいでしょう。
手術療法:手術には固定術、形成術、置換術などがありますが正常に使えるようになるまでに長い期間を要することがデメリットです。

CM関節症を早く治すにはどうしたらいいですか?

上記とは別に、近年注目されている運動器カテーテル治療という方法があります。痛みを長引かせている微細な病的新生血管(いわゆるモヤモヤ血管)に直接アプローチする方法です。通常の治療で良くならない場合、あるいはとにかく早く楽になりたい方は検討されるとよいでしょう。

CM関節症の予防はどのようなものがありますか?

手の親指は、手を使う上でどの指よりも使用頻度が高いので、残念ながら、完璧な予防は難しい状況にあります。だからこそ、重症化を防ぐには、日ごろのセルフケアが重要です。

セルフケア
① 自覚症状が出てきたら、早めに悪化しないようにテーピングなど保護・固定する。夜だけの固定でも効果的です。早い段階で炎症を食い止めることが大事です。
② 日ごろから大豆製品(豆腐・納豆・煮豆・みそ等)をバランスよく摂取する。大豆に含まれているイソフラボンが女性ホルモンと骨格が似ていることから、豆乳や大豆製品(豆腐、納豆など) の摂取が改善の可能性がありますが、エビデンスのある研究はありません。

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