保存療法
① 靴指導
痛みの軽減および変形の進行を抑えるため、拇趾のつけ根がフィットして指先はゆったりとした形で、ヒールは低く、柔らかい素材の靴が推奨されています。またアーチを補強するような形のインソール(中敷き)を併用することも有効です。市販のインソールが合わない場合、医師の処方の下、義肢装具士がオーダーメイドで作る方法もあります。
② 運動療法
ゴム紐を両足の母趾にかけて離す方向に力を入れるHohmann体操が有名で、軽度から中等度の外反母趾に対して痛みを軽減する効果が期待できます。また足の指でグー・パーを作って指を開く母趾外転筋運動も軽度から中等度の外反母趾に対して若干の変形矯正効果が期待できます。
③ 装具療法
痛いところを除圧するパッド、歩行時や夜間に使用する矯正用装具、靴指導でも述べたアーチを補強するインソールの3つに分けられます。いずれも痛みを軽減する効果はありますが、使用を中止すると痛みが再燃してしまいます。
④ 薬物療法
湿布、軟膏、クリームといった消炎鎮痛剤入り外用薬は他の保存療法と併用することによって痛みを軽減させることができます。