令和の痛み治療【膝関節捻挫】

膝関節捻挫の症状

関節に外圧が加わり、稼働範囲を越えて骨同士が動いた場合に起こるケガのうち、骨折や脱臼はレントゲンで診断がつきますが、レントゲンで異常がない関節のケガを「捻挫」と診断します。靭帯が多少傷ついた場合なら一時的な膝の痛みが見られる程度ですが、靭帯が完全に切れてしまう「靭帯断裂」の場合は、断裂時に激しい痛みを伴い、その後の階段の上り下りや正座時などにも痛みを感じるようになります。膝関節が不安定な状態となり、骨がズレるような感覚や、歩行中に膝が突然抜けるような「膝折れ・膝崩れ」を起こすことがよくあります。また、損傷による出血で徐々に関節内に血液が溜まってしまい、膝の腫れや曲げ難さを感じたり、酷ければ歩行が困難になることもあります。グラつきなどの症状は膝の4本の靭帯のうち、どれが切れたかによって変わります。特に前十字靭帯の損傷は痛みや膝の動きに対する影響が大きく、後十字靭帯は損傷しても一般生活やスポーツにも殆ど支障が無いなど、靭帯によっても影響の度合いが違ってきます。

膝関節捻挫の原因

スポーツ外傷や交通事故などで大きな力が膝に加わった時に、その外力の方向に応じて種々の靭帯損傷が起こります。一般的に膝関節において脛骨が身体の中心から外側に反ってしまうと内側側副靭帯が、膝関節において脛骨が身体の中心から内側に反ってしまうと外側側副靭帯が損傷し、脛骨上端の前内方向かう外力で前十字靭帯が、後方への外力で後十字靭帯が損傷します。最もよく起こるのは内側側副靭帯損傷です。外側側副靭帯を単独で損傷することは非常に稀です。非常に強大な外力を受けると複数の靭帯に損傷が及ぶこともあります。
靭帯損傷が起こるケースは大きく2つあります。1つは、人や物とぶつかった衝撃で起こる接触型です。例えば、サッカー、バスケットボール、ラグビーなどのスポーツ中にタックル・スライティングを受けて膝が不自然な方向に曲がったり、膝が伸びきった状態から更に伸ばされるような力が加わることで靭帯が損傷します。転んで膝から地面に落ちた時などは後十字靭帯を損傷することがあります。
もう1つが、走っている状態から急停止したり、急激な回転や方向転換、ジャンプ後の着地の瞬間に起こる非接触型です。バスケットボールなどのスポーツで素早く体の向きを変える、急激な切り返しを続けるなど、膝に大きな「ひねり」を加えることで損傷が起こります。特に膝が内側、つま先が外側を向いた状態が危険です。膝関節捻挫は、外力によって膝関節の可動域を超える過剰な伸展が起きた場合や、強い回旋力もしくは膝関節を外反または内反する力が作用した場合に起こります。受傷の原因は、大別して関節に直接力が加わる外力による外傷と、加わらないまたは非接触性の外傷とがあります。主な例として、前者はタックルが直接膝に入ったことによるケガ、後者の例としては着地で膝を捻じったケガが挙げられます。また脛骨上端の前内方に向かう外力で前十字靭帯が、後方への外力で後十字靭帯が損傷します。
捻挫はケガをした関節の腫れ、痛みが見られるのが特徴で、これら症状は一般には損傷の程度と一致しますが、痛みを感じにくい前十字靭帯などもあるため、痛みを感じないからと大丈夫と考えてはいけません。また、かなり高度の靭帯損傷があっても、ほとんどの場合、1~2か月以内に日常生活に支障がないレベルには回復します。したがって普通に歩けるようになったから大丈夫と思ってもいけません。

膝関節捻挫の治療

靭帯損傷の程度が軽度であったり、回復の早い成長期であったり、怪我からあまり時間の経っていない状態であれば、膝をギプスやサポーターなどで固定する装具療法を中心とした保存療法を行います。内側・外側側副靭帯損傷の場合は保存的に治癒しますが、前十字靭帯損傷の場合は手術を選択することが多く、この場合は3~6ヶ月ほどのリハビリがスポーツ復帰に必要となります。捻挫の治療は、靭帯・半月板など、どの組織がどの程度の損傷を起こしているかによって、手術による治療と手術以外のいわゆる保存的治療のいずれかを選択します。手術は近年では内視鏡を用いたあまり大きく切らないものが多く、保存的治療の場合もギプスによる長期の固定はできるだけ避けて装具やサポーターを用いて早くから運動を開始する機能的治療が主体となっています。

膝関節捻挫を早く治すにはどうしたらいいですか?

近年注目されている運動器カテーテル治療という方法があります。痛みを長引かせている微細な病的新生血管(いわゆるモヤモヤ血管)に直接アプローチする方法です。靭帯や半月板のみならず、膝関節全体の炎症に対して血管の分布に沿って治療をすることが可能です。通常の治療で良くならない場合、あるいはとにかく早く楽になりたい方は検討されるとよいでしょう。

モヤモヤ血管

 

顔・首

 
 
 

肩・腕・肘・手

PAGE TOP