令和の痛み治療【筋筋膜性腰痛症】

筋筋膜性腰痛症とは?

筋・筋膜性腰痛は、腰の筋肉や筋膜に対して急激にあるいは慢性的に負担がかかることで生じます。この腰痛はレントゲン上では異常がなく、足への痛みや痺れなども起こりません。スポーツなどで腰の筋肉に急なストレスがかかった場合や、不良姿勢などで慢性的に筋肉や筋膜への持続的なストレスが生じた場合などに発症します。急な強い腰の痛みとして知られている「ぎっくり腰」も、筋・筋膜性腰痛であることが多いとされています。

筋肉と筋膜の関係

筋肉は骨から骨についており、筋肉が収縮することでその間にある関節を動かしたり、安定させています。腰の周りにも多くの筋肉が存在し背骨を支え、動かしています。一般的に背筋といわれる筋肉は脊柱起立筋と呼ばれ、この筋肉が働くことで腰を反らしたり、背中を伸ばすことができます。筋膜とは筋肉の周りに張っている薄い膜のことで様々な方向に伸びる性質をもっています。筋膜は全身に張り巡らされていて身体を支える重要な役割を果たしています。背中や腰も胸腰筋膜という筋膜によって背中が丸くならないように支えられています。これは、おしりにある大臀筋や腕と背中を繋ぐ広背筋などの大きな筋肉と繋がっています。また、身体のさらに深い部分では腹部をコルセットの様に取り巻く内腹斜筋や腹横筋と繋がっています。このように全身の各筋肉は筋膜によって繋がっています。

筋筋膜性腰痛症の原因は?

背骨を構成している骨(脊椎)のうち、腰椎は5個の骨の積み重ねで成り立っています。この骨と骨との間には、椎間板という柔らかいクッション代わりの組織があり、骨同士の衝撃を和らげています。また、腹筋(腹直筋、内外腹斜筋、腹横筋)と背筋(脊柱起立筋、広背筋、大腰筋)などが、背骨をとり囲むようにして支えています。
スポーツ中の無理な体勢(屈伸、回旋、衝撃)によって背筋に過剰な負担がかかる場合に発症すると言われています。急性の筋膜や筋肉損傷はいわゆる肉ばなれです。腰椎捻挫(靱帯や関節包の損傷も含む)もほぼ同じ意味合いです。症状は腰椎に沿って発生する腰痛や圧痛、運動時痛です。慢性の場合は、主に使いすぎ(オーバーユース)による疲労が原因なので症状として背筋の緊張が高まり、筋肉に沿った痛みがあります。
スポーツ活動では、ピッチング、ジャンプ、スイング、体幹の過伸展(背筋)や、屈曲(腹筋)、回旋(腹斜筋ほか)、中腰の姿勢から腰にひねりを加えるなど、スポーツ全般の動作で発生します。腰に負担のかかる激しい動作に多く起こり、また前傾姿勢の保持(ゴルフなど)や着地時の衝撃(バレーボールなど)なども腰痛の原因となります。

筋筋膜性腰痛症の症状は?

筋筋膜性腰痛症は脊柱起立筋や胸腰筋膜に沿った痛みや圧痛、運動時痛を訴えます。腰椎椎間板ヘルニアや腰椎椎間関節症のように決まった動作での痛みよりも何をしても痛いというような曖昧な症状がみられます。

筋筋膜性腰痛症の診断方法は?

腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などほかの腰痛と違いレントゲンやMRIでみられるような骨や神経の異常やしびれや感覚の異常などの神経症状の所見がないのが特徴です。そのため他の腰部疾患を除外して筋肉と筋膜に対して治療を行うことが重要です。

筋筋膜性腰痛症の治療法は?

一般的に、腰痛は生活習慣による姿勢の崩れやスポーツ時の負担から生じます。マッサージのみでは一時的な改善は得られても根本的な解決にはなりません。腰が過度に反っている方や猫背の方には「硬くなって伸びにくい筋肉」と「普段使わずに弱っている筋肉」があります。伸びにくい筋肉にはストレッチ、弱っている筋肉は鍛えていくことが大切です。自分の姿勢を知って筋肉のバランスを整えることで腰への負担を減らしましょう。

筋筋膜性腰痛症を早く治すにはどうしたらいいですか?

近年注目されている運動器カテーテル治療という方法があります。痛みを長引かせている微細な病的新生血管(いわゆるモヤモヤ血管)に直接アプローチする方法です。慢性炎症を鎮めたり、血行を改善して筋および周囲組織の硬さや動きを改善したり、発痛物質を洗い流すことなどにより痛みを改善します。通常の治療で良くならない場合、あるいはとにかく早く楽になりたい方は検討されるとよいでしょう。

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