令和の痛み治療【梨状筋症候群】

梨状筋症候群とは何ですか?

坐骨神経は、骨盤からでて足へ向かいますが、その際、骨盤の出口のところで、梨状筋という筋肉とのトンネルを通ります。この筋肉は通常柔らかいのですが、負担がかかって硬くなってしまうと、おしりに痛みを起こしたり、側を走る坐骨神経をつぶしてしまいしびれがでてきます。このような病気を梨状筋症候群といいます。日常よくみかける病気ですが、診断、治療している病院が少ないのが欠点です。

梨状筋症候群の原因は何ですか?

梨状筋は複雑な股関節の動き(回旋運動)に関与している筋肉であり、ゴルフや野球など体を捻る動作の多いスポーツや、中腰での草むしりなどの肉体労働、長時間のデスクワークや長距離の運転などによるオーバーユース(使いすぎ)によって、筋肉の柔軟性がなくなることで坐骨神経を圧迫します。また、股関節の異常や人工股関節の使用に伴う障害でも、梨状筋症候群を引き起こすことがあります。

梨状筋症候群の検査方法は?

梨状筋症候群は、特徴的な画像所見に乏しいのが特徴です。そのため診断・治療に難渋することが多いと言われています。症状について問診を行い、痛みやしびれの部位を確認し、圧痛等を確認していきます。梨状筋を緊張させた状態で臀部痛が出現するか、臀部に筋力低下がないかも重要な所見になります。また梨状筋症候群には、仙腸関節障害や椎間関節障害が合併している場合もあります。その場合、腰椎レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査と照らし合わせながら診断していきます。

梨状筋症候群の治療法

保存治療
鎮痛剤やブロック注射などがあります。最近では、神経障害性疼痛治療薬(リリカ、タリージェなど)が使用されることが多くなっています。下肢のストレッチも効果的です。

手術治療
梨状筋による神経の締め付けが原因であれば、梨状筋の切離術を行います。梨状筋切離術とは、梨状筋の停止部で筋肉を切り離し、坐骨神経に影響を及ぼさない範囲まで切除するやり方が一般的です。

梨状筋症候群を早く治すにはどうしたらいいですか?

上記とは別に、近年注目されている運動器カテーテル治療という方法があります。痛みを長引かせている微細な病的新生血管(いわゆるモヤモヤ血管)に直接アプローチする方法です。
この治療は、痛みを長引かせている病的新生血管を間引く治療ですが、実はそれにともない血行も改善します。ゆえに、腱炎や腱付着部症のような局所的な強い炎症を主体とした疾患や、肩こりのような筋肉および筋膜や周囲組織の炎症や血行不良が原因の疾患には非常に有効です。梨状筋症候群は、いわばお尻の重症のこりですから、運動器カテーテル治療の非常に良い適応の一つなのです。治療後は自然経過で柔らかくなっていきます。通常の治療で良くならない場合、あるいはとにかく早く楽になりたい方は検討されるとよいでしょう。

 

梨状筋症候群の実例紹介

モヤモヤ血管

肩・腕・肘・手

腰臀部股関節

 
 

 
 

その他

 
 
 
PAGE TOP