令和の痛み治療【関節リウマチ】

関節リウマチって、どのようなものですか?

関節リウマチで生じる関節の腫れと痛みは、免疫の働きに異常が生じたために起こると考えられます。免疫は、外部から体内に侵入してきた細菌やウイルスなどを攻撃して破壊し、それらを排除する働きを担っています。しかし、免疫に異常が生じると、誤って自分自身の細胞や組織を攻撃してしまいます。それにより炎症が起こり、関節の腫れや痛みとなって現れてきます。その炎症が続くと、関節の周囲を取り囲んでいる滑膜が腫れ上がり、さらに炎症が悪化して、骨や軟骨を破壊していきます。

関節リウマチの症状は?

初期は左右対称に手足の指の関節が腫れ、朝方にこわばりを感じるようになります。時間の経過とともに関節破壊が起こると、小さな関節であっても生活に大きく支障をきたします。また患者さんによっては膝関節や股関節など下肢の大関節も侵されることがあり、歩行が著しく困難になってくることもあります。さらに、頸椎に炎症が波及すると、脊髄が圧迫されることによる症状(手足のまひや脱力)が起こり、緊急手術を要する事態になることもあります。こうした関節の症状のほか、免疫の異常によるさまざまな全身症状(発熱・倦怠感・食欲不振・貧血など)を伴うこともあります。特に、間質性肺炎は呼吸機能を低下させQOLや生命予後に大きな影響を及ぼす重大な合併症であり、感染症や薬剤の影響で悪化することもあります。また血管炎を合併することもあり、皮膚の潰瘍や末梢神経の障害、目の炎症など多彩な症状を呈します。

関節リウマチは自分でわかりますか?

ちょっとした動作でも手足や指にこわばりや関節の痛みを感じたら、それはリウマチの初期症状かもしれません。次のような動作が思うようにできないことはありませんか?

・靴ひもを結ぶ、ボタンを掛けるなどを含め身支度ができますか?
・就寝、起床の動作ができますか?
・いっぱいに水が入っている茶碗やコップを口元まで運べますか?
・戸外の平坦な地面を歩けますか?
・身体全身を洗い、タオルで拭くことができますか?
・腰を曲げて床にある衣類を拾い上げられますか?
・蛇口の開閉ができますか?
・車の乗り降りができますか?

こんな症状を感じたら関節リウマチかもしれません。

関節リウマチによく似た病気ってありますか?

関節リウマチとの見極めが難しい病気には、ウイルス感染による関節炎や、膠原病、類縁疾患であるシェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、皮膚筋炎、リウマチ性多発筋痛症などがあります。そのほか、加齢や関節への過度な負担によって、関節の軟骨がすり減り、こわばりや痛みが生じる変形性関節症や腱鞘炎、痛風、ベーチェット病などとの鑑別もしっかりする必要があります。また、病気ではありませんが、更年期障害でも関節の痛みが生じることがあります。

関節リウマチの原因は?

遺伝的要因や細菌・ウイルスの感染などが考えられていますが、原因はまだよくわかっていません。人のからだには、細菌やウイルスなどの外敵からからだを守るしくみ ( 免疫 ) があります。このしくみが異常を起こし、関節を守る組織や骨、軟骨を外敵とみなして攻撃し、壊してしまうのがリウマチです。こうした病気は“自己免疫疾患”とよばれ、体質的にかかりやすい人が何らかの原因によって発症すると考えられています。その原因は、まだよくわかっていませんが、細菌やウイルスの感染、過労やストレス、喫煙、出産やけがなどをきっかけに発症することがあります。また、リウマチが家系内で発症することもありますが、一般にそれほど強い遺伝性はありません。

どのような人が関節リウマチになりやすいですか?

関節リウマチが発症するピーク年齢は30~50歳代で、男性よりも女性の方が多く発症します。(男女比 1:4)また、60歳以降に発症する方も少なくありません。日本のリウマチ患者さんの数は、70万人とも100万人ともいわれ、毎年約1万5000人が発症しています。全人口からみた割合は0.5~1.0%で、この割合は海外でもほぼ同じとされており、地域による大きな差はありません。

関節リウマチはどのように診断しますか?

関節リウマチは問診や体の診察の他、画像検査や血液検査を組み合わせた上で、アメリカリウマチ学会の分類基準に基づいて診断される場合が多いです。レントゲン検査は関節の全体像を知るうえで今なお重要な検査ですが、超音波検査では滑膜の炎症をリアルタイムで観察できます。 炎症を起こした滑膜は肥厚し、内部に異常な血流が見られるようになります。関節液が増えると拡張した関節腔が観察でき、骨皮質が虫食い状にむしばまれている様子(骨びらん)も比較的早期から診断できます。 骨びらんの早期診断ではMRI検査も有用ですが、検査に時間とコストがかかることが欠点でもあります。血液検査では炎症反応やリウマトイド因子、抗CCP抗体が診断に有用で、その他甲状腺の検査や抗核抗体、ウイルス検査などで関節炎を起こすその他の疾患を鑑別します。

関節リウマチの治療法は?

関節リウマチでは早期の治療が大切です。治療は薬物療法が基本であり、抗リウマチ剤と非ステロイド性消炎剤を基本として、症例によってはステロイド剤、免疫抑制剤、生物学的製剤が用いられます。補助療法として、ステロイド剤やヒアルロン酸製剤の関節内注射が行われることもあります。リハビリテーション・理学療法も有効です。手や足の周囲だけで比較的軽く経過する場合が多いのですが、長い間に全身の関節に炎症が進み、最後には関節やときには背骨の手術が必要になる場合もあります。また、指の伸筋腱が断裂して手術が必要になることもあります。

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