令和の痛み治療【強剛母指】
乳児の頃から母指(親指)の第1関節が曲がったままで伸びない状態を強剛母指と呼びます。母指の付け根の部分にしこりが触れることがありますが、あまり痛がらないのが特徴です。
母指の第1関節が曲がったままで外からの働きかけでも伸びない状態を近親者が気付き来院することが多いです。生後3ヵ月以降になっても子供が母指を伸ばさないことに親が気づいて医療機関を受診することがよくあるようです。
強剛母指の原因はいまだはっきりとわかっていないのが現状です。
母指を伸ばしたり曲げたりするときに、母指の腱は硬い靱帯性腱鞘というトンネルを通ってスムーズな動きが可能となります。しかし、この腱がトンネルの出口で膨らんで太くなり、トンネルの中に入らなくなる疾患です。
伸ばそうとしても伸びないことや、しこりがあることなどで診断します。
指の体操などの運動療法を行います。多くはそれを続ける事でよくなりますが、それでもそれでも良くならない場合は手術を行う事があります。狭くなった靱帯性腱鞘を開く手術です。
近年注目されている運動器カテーテル治療という方法があります。痛みを長引かせている微細な病的新生血管(いわゆるモヤモヤ血管)に直接アプローチする方法です。通常の治療で良くならない場合、あるいはとにかく早く楽になりたい方は検討されるとよいでしょう。
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